カルビーお客様相談室 クレーム客をファンに変える仕組み

お客様相談室がやるべきこと

言葉の変化が、お客様とのコミュニケーションを変えた
・クレーム処理…不満を鎮めるようにクロージングする
・ご指摘対応…満足感を提供するよることでクロージングする

「信頼とは、築き上げるには長い年月を必要とする一方で、失うのはほんの一瞬である」

自主回収の基本方針
1.顧客優先
新たな被害者を出さない
2,情報開示
会社にある情報は隠さず公開する
3,率先垂範
トラブルから逃げず、トップマネジメントは率先して問題解決にあたる
4.スピード
他の全ての仕事に優先して、出荷された商品の回収をはかる
5.再発防止
再び同様の問題を起こさない

お客様相談室の使命

1.お客様に満足いただける対応(守り)
2.関連部署へのお客様の声を伝達(攻め)

どうしてお客様はこのようなお問い合わせをくださったのだろう…

分析→検証→伝達という3つのサイクルを回す

お客様に寄り添った対応とは? お客様の真意(本当に言いたいことや聞きたいこと)を聞き出そうとすること。 そして、その姿勢がお客様にも伝わること

お客様に満足いただける対応とは? カルビーでは次の4つの流れで対応する

1. ご指摘をくださったお客様に対して誠心誠意、お詫びする
2.ご指摘のあったすべての商品をお預かりして、製造工場で調査する
3.お客様に文章で調査結果、再発防止策を回答する
4.文章はできるだけお客様の立場に立ったわかりやすい表現に努める(画像やイラストを使用)

お客様の声に耳を傾け続ける
実際に商品に反映されずとも、お客様の声を、具体的なアクションに結びつけること、そして、お客様の声を企業活動に取り入れるための窓口となり、社内を動かすきっかけづくりをすること。それが、お客様相談室の大事な役割の1つでもある。

苦情は期待の表れ(グッドマンの第一の法則)
※苦情をいれたお客様のほうが、苦情をいれないお客様より再購入率が高くなる

お客様とは?初回に購入してくれる人
顧客とは?継続して商品を購入する人
ファンとは?商品を推奨し、企業の良い点を代弁してくれる人

ご指摘対応の仕組みづくり

マニュアルではなく、仕組みをつくる
大切なことは、「お客様の真意を知ること」

カルビーでは対応者を次のように位置づけている

オペレーターとは?
聞かれたことに間違いなく回答し、処理する
コミュニケーターとは?
お客様の真意を知るためにコミュニケーションをする

仕組み

・お客様からご指摘がお客様相談室に入る。
↓情報伝達(15分ルール)
・地域相談室
↓連絡(2時間ルール)
・品質保証室(工場)
↓報告(14日ルール)
・お客様に報告
↓アンケートが本社お客様相談室に

仕組みづくり2 15分ルール

・ご指摘対応はスピードが命

15分ルールのポイント 1.お客様から問題点と状況を可能な限り詳しく伺う 2.入手した情報を15分以内に詳細な「カルテ」にまとめて伝達する

初回対応が肝。 お詫びすべきポイントは、ご不快なお気持ちにさせてしまったこと。 たとえ原因がお客様にあったとしても関係ない。

・コミュニケーションスキルをどう育成するか? お客様から褒められた通話の録音を聞かせる「グループ・モニタリング」です。 自分が持っていない語彙や使わない言葉遣いなどを学習し、共有することができる。

情報は5W1Hで確認していく なければ、こちらからいくつかお聞きしてもよろしいでしょうか。といった会話から入る。 いつ、どこで、だれが、何を、なぜ、どのように、で聞いていく。

根掘り葉掘り尋問するような会話になってしまうと、余計に不快な思いをされるので、焦りは禁物

とは言え、仕組みだけではお客様の満足度はあがらない… 仕組み8割、人間1割で満足度9割を目指している。

お客様の声を社内に届ける

VOCを社内に届ける どうやるか?

仕組み云々など、その前に『お客様本位の意識づけ』が重要である

スローガンを真剣に考える

お客様の声を大事にしなければ、真意を知ることができないのではないか?
お客様の声を大事にしなければ、チャンスを見逃してしまうのではないか?
お客様の声を大事にしなければ、企業ブランドを傷がついてしまわないか?

・意識づけの取り組み1 モニタリング研修 ・意識づけの取り組み2 これはみんなに伝えたいといった声を全従業員に発信 ※声と併せて、なぜ共有したいかを「気づき」としてコメントする 週次VOCMTG、月次VOCMTG(優先事項)

思い込みで対応しないための事前準備

・慣れや思い込みを排除する (NG例) なんでこうなってるんですかと聞かれ、「以前こういったケースがあった」と思い、「XXXXです」といった回答をする (OK例) 原因をお調べします。わからない場合は事実確認をすること。 ・事前情報も漏れなくチェック 断定的な返答をするため、ではなく、参考情報として集める

お客様相談室のファンづくり

お客様相談室活動方針

ご指摘対応強化
ご意見・ご要望の真因追求
お客様評価の向上
対応支援活動

インナーブランディング

すべてはお客様のため、地道な努力が業績につながる